(このSSは以前“裏・表”でUPしていたものを1つにしました)



夜勤獣医





BY 槻也















土曜から日曜にかけての夜勤当直。
二科は自分、岩城鉄生が当直に入ったがめずらしく急患の少ない夜だった。
数匹の患畜を診たところで診察もひと段落着いた。
たまにはこんな日もいいと思いつつ仮眠室に向う。
診察室からやや離れた所にあるソコは、パイプベッドと簡単な炊事場があるだけの
簡素な造りだった。

「今日は楽な当直だな。」

コーヒーを啜りながら鉄生はカーテンの半分開いた窓の外を見る。

カタカタ・・・・
もともとボロい建物の為窓の軋む音が静かな夜にやけに響いた。

やべぇ・・・

忙しい時ならそんな事気にする暇も無く仮眠をとり、また呼び出されてで気にも留めない。
しかしこんな静かな夜は就職してから初めてかもしれない。
気になりだしたら止まらない。

恐ぇ・・・・

とりあえず半開きのカーテンを閉めようと鉄生が窓際に立った時、白い人影がよぎった。

「ひぃぃ!!」

慌てて手を合わせ必死にめちゃくちゃなお経を唱える。

診察室にでも居れば良かったと今更後悔する。
今からでも戻ろうか
そう思って入口に向う。
砕けかけた腰を引きずりドアノブを掴むとまだ力を入れていないのにドアが開いた。

ぬうっと人影が立ちはだかった。

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!神様、仏様!!」

大声をあげ逃げ出そうとする鉄生を人影が鷲掴んだ。

「ちょっと、落ち着いてよ!鉄生くん。」
聞き覚えのある男の声が聞えた。
ゆっくり人影に向き直り相手を確認すると力が抜けた。
そこには陵刀司が立っていた。

「なんだ・・・陵刀かよ・・・」
「やだなぁ、そんなに驚かないでよ〜」

軽く笑いながら掴んだうでを引き脱力した鉄生を引き寄せた。

「おい!こら。なにしやがる放せ!」
「怯えてたから僕の愛の抱擁をね♪」
以外にも強い力で鉄生はもがくだけで逃げられない。

「もう平気だから・・・放してくれ!」
「いいじゃない。こうしてると恐くないでしょ?」
「お前の方が恐ぇよ・・・・」

半分諦め、抱きしめられたまま話す。

コイツこんな時間になんでこんなトコに来たんだ?
「なんか用か?」
「ん?うん。ちょっとね。」
「?ふーん・・・」
「でも良かったでしょ?お化けじゃなくって。ココ本当に出るんだよ」
満面の笑みを向けられたが背筋が寒くなる。
「・・・マジかよ・・・・」
「ねっだからこのままでいようよ。」
鉄生の隙を突いて首筋に軽くキスする。
「わっ!?や、やめろよ!!」
じたばたしても逃れられず、首からむずむずとした妙な感覚が湧く。

このままじゃ本当にまずい事になってしまう。


「助けてくれー!!!!!」




幽霊と陵刀。
どちらも鉄生には恐ろしい事にかわりがない。

当直時間はまだまだ続く・・・















静まりかえった仮眠室に鉄生の荒い息だけが響いている。

鉄生は床に座った状態で、陵刀に後ろから羽交い絞めにされていた。
首筋に何度も何度もキスをされピクピクと震える。

「ん・・・」

時々強く吸い付かれ声が漏れる。朱色の痕が首筋に残ると陵刀はそこを
舌先でくすぐるように愛撫する。

「鉄生君、可愛い♪」


服の裾から胸元へ手を滑り込ませる。
素肌を直にひんやりとした陵刀の手が巡り背筋がゾクゾクとする。

「ひゃぁ・・・いい加減に・・・・冗談はやめろよ。」

逃れようと身を捩るがしっかりと抱きしめられ逆にねだってすり寄っているようにさえ見える。
首と胸両方に与えられる刺激は緩くなんだかもどかしい。
陵刀は胸の突起に触れるか触れないかのところで移動してじらしている。
ちゃんと触ってほしいなんて口が裂けても言えない。

「ふっ・・・・う・・・・ううん」
「どうしたの?鉄生君。」

胸の突起が起立していた。
ピンク色に上気した頬がますます陵刀を昂ぶらせていた。

快楽に半分意識を囚われている鉄生はほとんど抵抗することなく上着を脱がされた。
鍛えられた男の躰。
すでに堅くなり尖った乳首が不釣り合いでいやらしい。
陵刀は鉄生の正面に移動し、まだズボンはちゃんとはいている両足を開かせその間へと
座り自分の足で閉じられないように固定した。

ぐっと陵刀の整った顔が間近になる。

「・・・・や・・やめろよ・・・・」
威力は全くない制止の言葉。
鉄生自身もあまり意味がないことは感じていた。


なんで自分はこんなにもこの男、陵刀に翻弄されてしまうのだろうか・・・・
嫌なはずなのに

拒めない




ぴちゃっと音を立てて敏感になった乳首を舐められた。
「あっ・・・・あぁ」
期待していたそこへの直接的な刺激に全神経が歓喜の声をあげているようだ。
「ココ、気持ちいいの?」
片方を舌でもう片方を指先で愛撫しながら目だけは鉄生を見上げ見つめてくる。

「・・・・・・」

”キモチイイ”その言葉は喉まで出かかり飲み込まれる。

「・・・ふ〜ん。じゃぁ・・・・」
不満げに見つめながら陵刀は片方の乳首を甘噛みした。
「ひぃあ・・・・」
「気持ちいい?」
問いかけながら今度は指で刺激していた方の乳首を軽くひねった。
「やぁ・・・・あ・・あぁ」
びりびりと痙攣しそうな刺激が全身を駆け巡った。
なんとか陵刀を引き剥がそうとするがやはり敵わない。

「ねぇ、どう?気持ちいい?」

「・・・・へ・・・変な感じ・・す・・る・・」
「変?気持ちよすぎて変になっちゃうって意味?」

数秒間をおき鉄生が小さく頷く。

真っ赤になる鉄生に陵刀は満足げにほほえんだ。
ゆっくりと鉄生に顔を寄せるとキスをする。
一旦離れ鉄生の顔をのぞき込むともう一度、今度は舌を絡ませディープなキスをする。
口腔内を丹念に愛撫され鉄生の意識はその舌の動きに翻弄される。

頭が真っ白になりかけた鉄生を再び快感の衝撃が引き戻した。

陵刀の手がズボン越しに自分のモノを擦った。

「あぁぁ・・・・あ・・」

今までの一連の刺激で半勃ち状態のソコはさらに熱をもちズボンを押し上げていた。

「ズボン、汚しちゃうね」
わざとらしく笑いかけるとゴソゴソとズボンを脱がし始めた。

「待て!!」
必死に陵刀の手を掴み制止する。


「?何を待つの?」
「やばいだろ!こんな所じゃ!!」

「・・・ふーん・・・」
一旦脱がしかけたズボンから手を離すとじっと鉄生をのぞき込んだ。


「じゃぁ、診察室にでも行く?いつ患畜が来ても安心だよ?」
「ふざけんな!!」


自分をからかっておもちゃにしてるとしか思えない。
なんだか泣きそうな気分だったがきつく陵刀を睨みつけた。

「ふざけてなんかいないよ。」
急に陵刀が真顔になり鉄生を見つめる。その真剣な目に鉄生が目を奪われていると
一瞬の隙に脱がしかけのズボンを下着とともに剥ぎ取った。

「うわぁぁぁぁ」

そのまま全裸の鉄生を肩に担ぎ上げると仮眠室を出てすたすたと歩き出した。

「おい!陵刀!!冗談にならねぇよ!」
「だから冗談なんかじゃないって。」

暴れても叩いてもいっこうに話してくれない。

こんな姿誰かに見られたら明日から”R.E.D.”には居られない。

いや、もし見られたらその場で死んでしまいたい。

とにかくどうにか陵刀のこの奇行を止めなくては。
少ない脳細胞をフルに使って考えたが鉄生がよい案を思いつく前にソコに着いた。


「第一診察室」

まさか本気で連れてこられると思っていなかったため顔から一気に血の気が引いた。

そのまま冷たい診察台の上に乗せられると患畜用の拘束具で両手を繋がれた。
「いいかげんいしろよ!」
「何言ってるの。ここからが本番だよ。」

そう言うと再び陵刀は鉄生のモノに触れた。

「さっきは中途半端にしてごめんね。」

陵刀は鉄生の脚をM字に開かせその中心へ唇を寄せた。

チュッ・・・チュッ

静かな部屋に自分のモノを愛撫する音だけが響く。

「ん・・・・ふぅ・・・・ふ・・・・」

鉄生は必死に声を押し殺そうとするが掠れたような甘い声が漏れてしまう。


先端にキスをするように愛撫し、強く吸う。
舌を裏筋に沿って這わせゆっくりと口に含む。
ゆっくりと、そして徐々に早さを増し上下に動く。


陵刀の巧みな淫技にどんどんと鉄生のソコは堅さを増し勃っていく。
先端からは先ダレが滲み出してきた。

「あっあっあっ・・・・あぁ」

だんだんと堪えていたはずの声がはっきりと漏れ喘ぎ声となる。
先ダレが陵刀の口を伝い落ち光る。
鉄生のモノも陵刀の唾液と自分の先ダレとで濡れ後ろへと伝っていた。

ガクガクと腰が揺れる。

イキたい。

「どう?鉄生君。」

根本まで口に含まれジュプジュプと音を立て舐められ、吸われ、痺れるような感覚とともに
明らかな快感が躰の中心を支配していった。
そしてそこから脳へと支配を広げるかのように快感の波が押し広がっていく。

そんな鉄生の感覚を読んでか滴り落ちる先ダレを指にも絡ませ陵刀の指が後穴に入れられた。

「んぁ・・・やだ!」

フェラのリズムと合わせ指が抜き差しされる。
初めはヒリヒリと肉の引かれる痛みが勝っていたが徐々に水音を含みほぐれてきた。
内壁をかき回すように動かされた一瞬、ある一点で躰に電流のような強い刺激が走った。

「あぁぁぁぁ」
なんだ今の!?

鉄生がビクビクと腰を揺らすと陵刀は重点的にそこを刺激した。


「あうっ・・・・・うあぁ・・・あぁん」

そこを攻められると恥ずかしいほど甘い喘ぎ声が出てしまう。
ほぐれたところでもう一本指が増やされる。
痛みはないが鉄生のGスポットへの刺激が増す。

頭が痺れるような快感。
喘ぎと共に口の端から唾液が垂れる。


「もう・・・駄目だ・・・ゆ・・・許してくれ・・・よ」
涙目で鉄生が訴えかける。

「可愛い・・鉄生君♪」

陵刀は起きあがると鉄生の首筋にキスをし、ゆっくりと躰を台の上に横たえた。
鉄生の片足を肩に担ぎあげ顔を向き合わせた状態になる。

「大好きだよ、鉄生君」

カァっと鉄生の頬が赤くなる。

すでに高々といきり立っていた陵刀のモノが鉄生の秘部に宛がわれ、びくっと鉄生の躰が
強張り入り口を窄める。

「大丈夫、ちゃんと気持ちよくしてたっぷりイかせてあげるから」

珍しく優しい陵刀の笑顔にフッと鉄生の緊張が和らぐ。
その一瞬の隙に陵刀のモノが内部に滑り込んで来た。
ゆっくりとすべてを埋め込むと鉄生の様子を見て腰を動かし始めた。
先程指で見つけた鉄生のGスポットを抉るように。


「ひぃあぁぁぁぁぁぁぁ」


霰もなく鉄生が声を上げる。
もう誰かに聞かれるかもなんていう心配は頭の隅にもなくなっていた。
内部を抉られるような圧迫感と共にじんわりと熱い感覚が沸き上がる

強すぎる快感を紛らわすようにキスを交わす。

鉄生の手を拘束していたベルトはいつの間にか取り外されていた。
鉄生が自然と陵刀の背に手を回し抱きしめる。

「あ・・・あぁ・・・もう・・・イっちまう」

「うん、一緒に」

ビクリと陵刀のモノが鉄生の中で弾け、それと同時に鉄生も達した。






翌日看護師の間で幽霊話が広まった。

「瀬能さん、幽霊が出るって・・・・」
恐る恐る鉄生は瀬能から話を聞いた。
「鉄生先生も気をつけてくださいよ。第一診察室、出るんだそうですよ!夜うめき声が聞こえるんですって」
「げぇ!マジかよ!?」
ビクビクと怖がる鉄生を離れたところから陵刀が見つめる。

(鉄生君・・・それってあの日の僕らだよ、きっとね♪)

でも楽しいから教えてあげない、なんて思いながら陵刀は一人苦笑する。





END

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